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(社)草加市シルバー人材センター

シルバー人材センターは会員の心の拠り所


(社)草加市シルバー人材センター
事務局次長溝渕 晴生


草加市シルバー人材センターは、昭和58 年に高齢者事業団として設立。その後、昭和60年社団法人草加市シルバー人材センターとなった。
順調に実績を伸ばし、現在では常に県内でもトップクラスの実績を誇っている。

12年度末の会員数は1839人、契約金額は約7億3千万円を超えるている。事業内容も幅広く、自主事業として、小学生おさらい教室や襖・障子張り、自転車リサイクル、植木、リフォームを行っており、この4月からは会員の福利厚生を目的としたヘアーカットサービス(調髪)も始めたところである。

全国的にもその実績は認められ、全国優良シルバー人材センターにも選ばれている。
左からパソコンを操作するSさん、溝渕さん
左から溝渕さん、ヘアーカットサービススタッフ


シルバー人材センターは高齢者の大事な場所
この仕事をしていると多くの高齢者と知り合う機会に恵まれる。最近心に残った2人の会員について触れてみたい。

除草作業中のWさん はじめに今年87歳を迎えるWさん。私との付き合いも長いもので、かれこれ15年位になる。終戦後、茅葺き職人でならしたWさんは当センターでは長いこと植木剪定の仕事をしていただいた。持ち前の優しさと軽妙なおしゃべりで、いつも周囲の者を楽しませてくれた。

数年前に奥様が倒れ、懸命に看病を続ける日々を送る。センターに迷惑をかけるとの思いから、やむなく退会した。そして今年、惜しくも奥様が他界されたが、長年にわたり真摯に看病する姿に心から敬服した。

ある日、Wさんがセンターに顔を見せ、「妻が亡くなって一人でいると、過去のことをあれこれと考えてしまう。思う存分看病できたか。医者の処置は正しかったか。過去のことをくよくよ考える毎日。これじゃノイローゼになっちまうから、またセンターに入れてくんないか。」植木の補助作業や除草をやるということで再入会した。それからというものWさんは、毎朝4時に起きて約6km歩くなど体力づくりは欠かさない。会員作品展の設営があると聞けばセンターに来て準備作業を手伝ってくれる。ヘアーカットサービス(調髪)も月2回は利用してくれるなどセンターの事業に協力的だ。発注してくださったお客様の評判も上々。

元気になったWさんは、センターで生活のリズムを取り戻した。そして何より過去をくよくよせず、今日は何をやるか、明日はどうするかを考えて楽しく暮らしている。心と体が生き生きとよみがえるのがわかる。センターはWさんにとって大事な所だと思う。


会員がパワーを発揮する場をもっともっと提供したい
もう一人の会員は、現役の時は印刷業界で管理職として活躍したSさん。仕事に迫られパソコンの操作を覚えたというが、その腕前は大変なもので、私も正直圧倒された。
高齢者がパソコンを扱う仕事がないかと市をはじめあちこち電話するほど積極的で行動派。私も就業に結びつくヒントがないかとSさんといろいろ相談した。やがてSさんは、事業所の経理から業務、人事管理すべてをカバーするシステムを自分で作りあげ、これを小さな事業所などで活用して欲しいと考えた。パソコンが大好きで、積極的で謙虚な姿勢に信頼も厚い。センターでは市民向けに配布する宣伝チラシの編集をお願いしたら、デジカメなど駆使してとてもわかりやすいチラシが出来上がった。僅かな委託料でも徹夜して作ってくれた。
リサイクル自転車グループの皆さん、溝渕さん
このほか、50人に膨れ上がった公園クリーングループ(公園除草・清掃)の毎月の配分金計算等のシステムづくりに取り組んでいる。事務系のSさんが新しく集計チームとして公園クリーングループに仲間入りしてほしいと願っている。
このようにSさんの姿を見ていると、事務系会員の仕事探しが困難だとは思わない。仕事は実に様々な所にあるし、Sさんの様に新しい会員もすばらしい知識と技術をもっている。事務局の私のテーマは、自分の経験だけで仕事の可否を決めないで、いつも会員と率直に相談して、会員それぞれの知識や経験など秘めた才能を引き出し、パワーを発揮できる場をどうやってどれだけ多くつくれるかだと思う。


会員の皆さんは、シルバー人材センターを心の拠り所、日々の暮しの大切な場所としているし、そこにシルバー人材センターの本当の良さがあるのだと思う。