財団法人 いきいき埼玉 埼玉県シルバー人材センター連合


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働くシルバー

(社)春日部市シルバー人材センター

★センターの統合を発展のチャンスに★
〜自主・自立の基本にたち返って〜

春日部市と庄和町が平成17年10月に合併し、時を同じくして春日部市と庄和町の両シルバー人材センターが統合して、新たに社団法人春日部市シルバー人材センターがスタートしました。
今回は統合後1年の同センターを訪ねて、その現状と将来展望などについて伺いました。





歴史の刻まれたまち、春日部市
春日部市は、県東部に位置し、地形的に北西部が台地になっているため、北西部から南東部に向かって元荒川、古利根川、江戸川の3本の川が流れ、豊かな水が肥沃な大地を潤しています。水と緑が調和した美しいまちです。

古代から人々の生活が営まれ、多くの古墳、遺跡などの貴重な文化財が残されております。江戸時代には粕壁宿が置かれて、日光街道の整備により水陸交通の要衝として発展しました。現在は24 万4千人の人口を擁し、大規模団地を持つベッドタウンとしての性格と昔から引き継がれる商業都市の性格を持っています。

特産品として桐だんす、桐小箱、麦藁わら帽子などがあり、5月に江戸川岸で行われる大凧あげ祭りは、160年の歴史を誇る貴重な観光資源となっています。

今回の取材に応じてくださったのは、専務理事で事務局長の石見正夫さん、次長の小田川恒雄さんのお二人です。
取材の1週間前には、つくば市シルバー人材センターの一行30名が視察に見え、ほかにも熊谷市、坂戸市のセンターの関係者が、統合について話を聞きに来たそうです。


統合はいかに進められたか
旧春日部市と旧庄和町の合併がうまく進むことを予感させるような話があります。

平成17年7月3日の朝日新聞埼玉版に「合併前、凧作り合流、庄和町の講座、春日部市もP R 」という記事が掲載されました。

それによると、春日部市が庄和町に「夏休みの凧作り体験教室があれば市民に知らせたいのだが」という申し出をし、その申し出に庄和町が応じ、大凧会館で初めての夏季イベントとして、子どもたち対象の凧作り教室を開いたのです。合併前に合流事業ができたことを、両市町の関係者は喜び合ったということです。

実際には20名近い参加者があり、半分は春日部市の居住者だったそうです。小さな行動や善意の積み重ねが、大きな目的の達成につながっていったのです。

このような両市町の前向きな合併への姿勢があったからこそ、シルバー人材センターの統合もスムーズに進みました。案の定、「ほとんど難しい調整もなく統合することができました」と石見事務局長は微笑をうかべながら話してくれました。

あらかじめ旧春日部市シルバー人材センターには長期事業計画があり、前期5ヶ年計画が終わったところに平成17年、市町合併の話が持ち上がりました。センターもわずか半年の準備期間で、市町合併と同時期に統合することになりましたが、長期計画があったので、その急速な統合も可能になったのです。

今のところ、春日部本所・事務所と庄和事務所の2つの事務所を置いて、もとの地域をそれぞれ分担して運営しています。現在、会員は1300人を超え、17年度決算総額は5億円を超す規模になっています。


統合を改革の好機として
「統合は改革・改善の絶好の機会です」と石見事務局長は次のように語ります。この統合を機に両センターのプラス面を活かすことにも配慮しながらさまざまな改革が行われました。

まず、4つの部会、2つの委員会を編成しなおしました。また、活発に活動する班とそうでない班があり、全職種、職域にわたって活性化する必要があるため、職種班、職域班の再検討も行いました。

そして、班の再編成の機会をとらえて会員の自主、自立の精神を涵養するように努めました。さらに、理事、班長、会員の組織の活性化と会員相互の協調をはかり、自主性を高めるために地区懇談会をできるだけ開くようにしています。

それとともに班長の意識を高めることも大事です。班長は会員から推薦してもらい、班の中での仕事の配分も班長が直接決めるようにしていきたいと考えています。

班編成の見直しについては総務財務部会が担当し、現在、班の数は67、各班に20人前後の会員を配置しました。





センターを取り巻く情勢
景気が回復してきているといわれる一方で、国、県、市の財政状況は厳しさを増しつつあり、補助金の削減も一部始まっています。

市からの業務の受注も随意契約から一般競争入札に移行しつつあり、指定管理者制度の導入にともない、センターで受注していた公共事業もその制度に移行する計画があるなど、センターを取り巻く環境も厳しくなってきています。

しかし、お二人は微笑を浮かべて、「会員の理解と協力を得ながら、事業計画をひとつひとつ実施していくことによって、クリアしていくほかはありません」と前向きに話されました。

待っていても仕事は来ない
「センターの苦難を乗り切るには自主財源をいかに確保するかが当面の課題です」と石見事務局長さん。

そのためには、業務の拡大と会員の増強が必要となります。

今年7月から「就業相談室」を設け、未就業会員や新入会員を対象に個人面談を始めました。予約制で職員が面接します。選り好みをしなければ、就業はかなう状態にあります。その結果、3 ヵ月半の間に101 人の相談を受け、うち30 人の就業に結びつきました。

すなわち高齢化社会に合わせて、日常的な暮らしの手伝いの仕事を、今以上に増やしていきたいということです。「市の高齢者福祉からも期待されているのです」と石見事務局長さんは希望を語ります。

一方、19年秋のオープンを目指して、大規模なショッピングセンターの開発が春日部駅西口地区で進められています。商業地域での新しい仕事の開拓を見込めるのではないかと、期待をふくらませています。


会員の活発な活動
お話を伺っていると、会員の研修会や行事への参加、ボランティア活動の活発なことがとても印象的です。植栽や刈込機取扱い講習会、襖・障子貼りや自転車リサイクル講習会、接遇研修会など、どの会にも希望者が多く集まり、教え教えられる中で会員の親睦も深まっています。

4月の「春日部藤祭り」ではバザー、女性会員による手芸品の販売、リサイクル自転車の販売を行い、売上金は市の社会福祉協議会に寄付しました。また、シルバーのPR活動も行いました。

10月の「商工祭り」でもリサイクル自転車の販売とともに、無料ののし袋書きコーナーを設けて、市民に喜ばれました。

自転車リサイクルは、自転車が新品に近い高品質の完成品ということでいつも好評です。オープン早々に売切れてしまうため、担当者はうれしい悲鳴をあげています。

また、ボランティア活動のひとつとして、市内の全小学校を対象に除草、植木の刈込みをしています。有志が道具を持ち寄り、毎回2〜3時間行います。先生方から感謝の言葉をもらったり、「学校便り」に載ったりするといっそうの励みになるということです。古利根川川岸の清掃事業もボランティアで行っています。

これらの活動状況は「広報かすかべシルバー」と会員報「ゆうゆうだより」にとてもよく紹介されています。

センターを訪れたとき、次々と戻ってくるトラックに出会いました。荷台には刈り取られた木の枝や草が山のように詰まれています。会員は脚立やはしごを降ろしては手際よく片付けます。そして再び草木の処理場へ向かって車を走らせて行きます。

汗ばんでいるその姿から、年齢を重ねても、いや、年齢を重ねたからこそ働く喜びを実感しているに違いないと思いました。



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