財団法人 いきいき埼玉 埼玉県シルバー人材センター連合

TOP

シルバー人材センター
  連合とは

シルバー人材センター
  会員になるには
  仕事を依頼するには
  センター一覧
  情報誌掲載記事
  独自事業の紹介

リンク

シルバー・
  事業団専用ページ



働くシルバー

(社)深谷市シルバー人材センター

★美しいレンガ造りの街、野菜と花の街深谷市★
〜その活力ある地域の担い手として〜

深谷市と岡部町、川本町、花園町の合併により、シルバー人材センターも統合され、平成18年4月に、新たに深谷市シルバー人材センターがスタートしました。今回は、統合して日も浅い同センターを訪ねて、その現状と将来展望をうかがいました。


レンガと花の街、深谷市
平成18年1月1日、深谷市、岡部町、川本町、花園町が合併し、新「深谷市」が誕生しました。県北西部に位置し、北は利根川、南を荒川にはさまれて、豊富な水と肥沃で平坦な大地に恵まれた野菜と花の街です。また、レンガ造りの建物の美しい街でもあります。

深谷市の合併により、4月1日にシルバー人材センターも統合され、新しい深谷市シルバー人材センターが発足しました。

今回の取材に応じてくださったのは、事務局長の笠原初雄さん、業務係長の福嶋雄一さん、庶務・経理係長の正田嘉江さんのお三方です。取材の問いかけに終始丁寧に親切に答えてくださり、事務所の中での会員とのやりとりも和やかに進められていることが十分にうかがわれました。

事務所のそこここに「ほうれんそう」の標語が目に付きます。「報告、連絡、相談」を合言葉に仕事を進めているのです。頻繁に出入りする会員と「お世話さま」「お疲れさま」の挨拶が行き交います。
センターの統合がうまくスタートしたかお尋ねすると、事務局長の笠原さんが、「うまくいっています」と自信を持って答えてくださいました。
「統合するに当たって、旧1市3町の各センター、事務所が統合協議会を設けて1年以上も前から細かく協議を詰めてきました。事務所や地域班は従来のまま残して運営しているので、今年度もすでに2回集まり、協議を続けています。会費や配分金の計算方法なども統一されて、会員から理解されています。」
統合前の会員数は800人余であったのが統合で1200人余に増えましたが、そのために小回りがきかなくなったということはないということです。


高齢化社会にそって
深谷市は人口も世帯数もここ近年大幅に増加しています。一方、他の自治体と同様に年少人口の割合が減少する一方で、老年人口の増加が見られ、高齢化が着実に進んでいます。

ほかの地域に比べて工場や事務所は少なく、畑作地帯である特性から、深谷市は、高齢者のみの世帯や特に高齢者の単独世帯が多くなっています。それにつれて、これからは屋内掃除や屋根といの修理補修など、家事援助的な仕事の需要が増えてくると思われます。


「就業機会創出員」の制度
仕事が来るのを座して待っている時代ではないということで、7年前から「就業機会創出員」の制度が設けられ、現在は4人が就業開拓の仕事で外回りをしています。その方々のこれまでの人脈を頼ったりして、市民や会社を訪問しています。取材をしている間も、創出員の方が外回りから戻ってきて、事務所のスタッフと打ち合わせをする姿が見られました。

「会員さんも仕事を選ぶようになってきました」と笠原さん。仕事なら何でもよいというわけではなく、会員のニーズと仕事を出してくれる側とをバランス良く合わせなければいけないし、情報を会員に上手に流すのもセンターの重要な仕事になってきています。天候等に左右されて仕事の要望に応じきれない場合もあり、需要と供給のバランスをとる必要もあります。

団塊の世代を迎える2007年問題への対応も迫られています。


センターの広報活動
センターの認知度を上げるために、広報誌「シルバーだより」を年2回発行し、市民に回覧しています。市の広報誌も活用していますが、口コミや、近所でシルバーの会員が仕事をしているのを見たりして知られることが結構多いということです。

センターの駐車場には軽トラックや塵芥車や消毒車が停まっていましたが、それらのドアや横腹には「あなたの暮らしのおてつだい」の文字や、仕事の内容をデザイン化したイラストが大きく描かれています。軽自動車は現場に出かけるときなどに市内を走り回り、塵芥車、消毒車は植木剪定や草刈の仕事に使われています。これらの文字、イラストはとても人目を引き、効果的なPR活動になっていると思われました。

畑作地帯の特性
「希望しない仕事にまわってもらうこともあります」と業務係長の福嶋さんが話されます。農業には定年がなく、市の周辺地区の農村地帯は会員が極めて少ない状況です。

農家でも高齢化が進み、若い人が農業に従事しないので、意外と思われるかもしれませんが、人手不足のため畑仕事を手伝って欲しいという要望があるそうです。事務系の仕事を希望する会員に農家の仕事をしてもらうこともあるとのことです。

トウモロコシやしその葉の取り入れ、出荷の手伝いなどにも会員が従事しています。

また、水耕栽培やバラ園での仕事なども行っています。市の特産品である花卉のPRをするための施設として、市民プール・パティオの脇に設置されたグリーンパークでは、百合やチューリップの植栽の仕事にも従事しています。




渋沢栄一の出身地として
深谷市は、明治の実業家・渋沢栄一の出身地として知られています。渋沢翁が寄与した企業は500社以上と言われています。

日本初のレンガ工場が作られたのもその一つで、そのレンガが文明開化の東京を彩りました。地元にも深谷駅をはじめ、いたるところにレンガ様式の美しい建物が建っています。

深谷駅の北、利根川に近いあたりには、渋沢栄一にちなんだ建物や史跡が数多く残されています。

その生家旧渋沢邸「中の家なかんち」と国重要文化財「誠之堂せいしどう」、県文化財「清風亭」では、市からの委託でセンターの会員が説明などの仕事に携わっています。また、渋沢栄一記念館は公民館もかねていて、その管理に会員が従事しています。


会員の意識の変化
会員の働くことへの意識は、経済情勢など生活をとりまく環境によって変化してきています。従来は、仕事をすることが生きがいであって、収入はそれに伴って付いてくるものという考えが多かったのですが、収入が生活費の一部になってきているような傾向が、ここ5年ほど明らかに感じられるそうです。そこには年金の支給時期なども関係しているようです。

一方、仕事を出してくれる方では、それなりの配分金も出すわけですから、それに対応した成果を期待します。その満足度が満たされないような場合もあり、時に苦情をもらうこともあるそうです。

「人の心、ものの考え方が変ってきていると思います」と笠原さん。

「経済情勢の変化だけではなく、地域間の人のつながりが、だんだん希薄になってきているせいではないでしょうか」

市民がセンターに何を求め、何を期待しているのかも聞いてみたいとおっしゃいます。センターの仕事の範囲を超えた仕事を要求してくることもあるそうで、お話しのとおり、市民と会員との仲立ち、橋渡しがセンターの役割として重要になってくることでしょう。

市民との交流・サークルなど
深谷市では秋に産業祭が開かれます。そこにシルバー人材センターの普及啓発事業として会員も参加しています。来場した子供たちに会員が作った竹とんぼの遊び方を教え、配ったり、輪てっぽう作りを教えたり、折り紙、こま、お手玉で一緒に遊んだりします。同時に、「働くよろこびと社会参加」の横断幕を掲げてコーナーを作り、センターのPRに努めています。ほかにも福祉健康祭りなどにP Rをかねて参加しています。

一方、会員組織として組織委員会が設けられ、安全委員会、適正就業問題検討部会、広報部会のほか、親睦会があります。現在、そのサークル活動として、カラオケ、グラウンドゴルフ、ハイキング、ゴルフ、将棋の各クラブがあります。いずれも近隣に活動の場所を確保できて、活発な活動で会員相互の親睦を深めています。

これからの取り組み
「自主財源を確保するためには、センターの自主、自立の考えを推し進めなければなりません」と笠原さんは話します。

会員の皆さんには、センター事業運営の基本理念である「自主・自立、共働・共助」を再認識してもらい、今まで以上に積極的な事業運営への参加を求めていき、シルバー世代の生きがいの充実と、地域社会の活性化をはかって行きたいと願っているということです。

そして、首都圏に近い畑作地帯としての地域の特性を活かした就業開拓に一層の力を注いでいくことが大事だと、力強く語ってくれました。

取材を終えて事務所の外に出ると、夏の日差しが肥沃な大地に注ぎ、近くのこんもりとした仙元山の緑が輝いていました。



top